「あかりをつけましょ、ぼんぼりに~」という歌詞で始まるひなまつりのうた。
ひな祭りの定番の歌なので、誰もが子どもの頃歌ったことがあると思います。
この歌を歌っていくと、ひな壇に飾られている人形などの名称が歌詞の中に出てきますね。
ひな祭りの情景が浮かぶなんて人も多いと思います。
しかしこのひな祭りの歌に隠されたエピソードがあるのをご存知ですか?
そんなわけで、本当は怖いといわれているひな祭りの歌の謎と隠されたエピソードについて気になりませんか?
本当の意味を知るのは怖いけど、怖いもの見たさで興味ありますよね。
そこで今回は「実はひな祭りの歌は怖い?隠された作者の悲しいエピソードとは?」についてご紹介します。
「♪うれしいひなまつり」の作者とは
ひな祭りによく歌ったり聞いたりする歌は「うれしいひなまつり」という歌です。
ひな祭りにひな人形を飾って楽しむ子どもたちやひな人形の表情などが歌詞になっていて、ひな祭りの華やかさを感じることができますよね。
この歌はサトウハチローが1935年に歌詞を作り、1936年に河村直則作曲でレコード発売されたようです。
歌詞は自分の娘にひな人形をプレゼントしたときに作ったものだそうですよ。
自分の娘にひな人形を身近に感じてもらえるように作ったのでしょうか。
ひな祭りは子を思う親の気持ちがいっぱい詰まった日でもありますからね。
しかしそのような温かい気持ちを歌ったものではない、本当の意味が隠されているそうです。
作者に隠されたエピソードとは、一体何なのでしょうか。
隠されたエピソードとは?
「うれしいひなまつり」の2番の歌詞に注目してみましょう。
「お嫁にいらした姉さまに良く似た官女の白い顔」というところです。
ひな祭りは、女の子の成長をお祝いする日なのに、お嫁に来た姉さまが登場するのっておかしくないですか?
歌詞に出てくる姉さまは、サトウハチローさんの実の姉だそうですよ。
実はお嫁に行く前に、結核でお亡くなりになったお姉さんを歌っているようです。
「白い顔」という歌詞がありますが、色白のお姉さんだったのか病気で顔が白くなってしまったのか考えるだけで、ぞっとしてしまいますよね。
花嫁衣裳である白無垢を着て、きれいにお化粧をしている様子だと勘違いしていました。
こんなにも悲しいエピソードが歌われていたなんて、考えもしませんでしたね。
「うれしいひなまつり」は、姉に対する鎮魂歌だったというわけですね。
うれしいと言っていますが、かなしい気持ちを押し込めて歌にしたのではないかと思ってしまいます。
自分の娘に対する成長のお祝いの嬉しさと姉に対する悲しみの気持ちが入り交ざった歌なのですね。
気持ちを歌に込めて、少しでも前を向こうと思ったのでしょうか。
間違っている歌詞がある?
サトウハチローさんは自分で作曲したにもかかわらず、晩年この歌を好きになれなかったそうです。
「うれしいひなまつり」には、間違っているというポイントが2つあるからでしょうか。
おひな様とお内裏さま
2番の歌詞の中に「お内裏様とおひな様2人並んですまし顔」というものがあります。
これは天皇と皇后を表わしているそうですが、この言い回しには間違っている点があるのです。
お内裏様が男性でおひな様を女性と思っている人多いですよね。
実は、お内裏様はひな壇の上段に座っている2人のことを表わす言葉なのだそうです。
お内裏様2人を分けて呼ぶときは、男雛(おびな)と女雛(めびな)になります。
おひな様は、他のひな人形を含めたすべてを表わす言葉なのだそうですよ。
呼び方としてお内裏様とおひな様は間違ってはいないのですが、2人のことを指す言葉ではなくなってしまっていますよね。
ずっと勘違いしていましたね。
正しくは「お内裏様とおひな様みんな並んですまし顔」という歌詞になるということですね。
二人のことを歌いたいのなら「お内裏様お二人が仲良く並んですまし顔」みたいな歌詞にしなくてはいけないということでしょう。
「うれしいひなまつり」の歌を歌ってひな人形の名称を覚えている人も多いでしょうから、気をつけなくてはいけませんね。
右大臣(うだいじん)
3番の歌詞の中に「赤いお顔の右大臣」というものがあります。
実は赤い顔をしているのは、左大臣だそうですよ。
ひな壇に飾られているひな人形を見てみると、向かって右が左大臣で向かって左が右大臣になっているのです。
おひな様たちから見て、右側と左側にいるということですね。
いつも赤い顔をしているから右大臣だと思って、ひな壇に飾っていました。
これからは、しっかり赤い顔が左大臣として覚えていかないとですね。
ひな人形たちも「名前が違うんだけどな~」とか「座る場所が間違っているよ」なんて思っているかもしれませんね。
まさか有名なひな祭りの歌に悲しいエピソードが隠されていたなんて思いもしませんでしたね。
有名な歌だからこそ、ひな祭りのひな壇の名称を覚えやすく、当たり前になってしまっています。
しかし有名な歌だからといって、正しいことを歌っているとは限らないのですね。
これからは正しい知識を子どもたちに教えて広めていきたいと思います。
歌がとても有名なので、説明もややこしく信じてもらうには時間がかかるかもしれませんね。