保育園に預けて働きたいと思ったときに立ちはだかるのは、入園資格。
保育園は、誰でもすぐ入園できるとは限らないんですよね。
最近は待機児童の問題もあるので、入園の資格があってもなかなか保育園が決まらないという人が増えているのです。
働きたいのに働けない・預けたいのに預ける場所がないのは、本当に深刻な社会問題なんですよね。
そんなわけで、保育園に入園できる条件・資格について気になりませんか。
自治体によって違う点数のつけ方や加算方法も知りたいですよね。
そこで今回は「保育園の入園資格って何?市町村によって点数のつけ方が違うの?」についてご紹介します。
保育園に入園できる必須条件とは
まず保育園に入園するためには、働いているということが前提になります。
基本はフルタイムで働いている保護者が預けられる保育施設だということですね。
家庭で十分な保育ができない場合(保育が欠けている)に利用することができるのです。
働いているのは、自宅で仕事をしている人も当てはまります。
働いている場所は関係ないのです。
また働いていること以外にも、以下も対象になりますよ。
・産前産後
・保護者傷病や心身障害
・同居家族の介護
・災害時の復旧
・求職中
・仕事のための通学
産前産後は、もし入園できたとしても2ヶ月や5ヶ月など期間が限定されていることが多いです。
上記の条件でも対象になりますが、働いていても点数が足りなかったり、定員オーバーで抽選になってしまったりします。
働いていても入れない人がいるくらいなので、上記の条件のみだと保育を必要とする優先順位が下がってしまうのです。
優先度の高い人から入園できるということになります。
求職中や通学は、現在働いていないことになりますので、優先順位は低いと思われます。
保育園に入園するための点数って何?
市町村によってABCという保育必要優先度のランク付けをしたり、点数をつけたりしています。
自治体によってつけ方が違っていて、さまざまな方法で優先順位をつけているのです。
働いていること以外にも加算されていくポイントは以下になります。
・両親が働いていて家にいない
・シングルで育てている
・近くに子育てを手伝ってくれる人がいない(祖父母や親戚など)
・生活保護をもらっている
・保育園に通っている兄弟姉妹がいる
・兄弟姉妹も同じ時期に申し込む
・現在、認可外保育園に通わせている
・障がい児で特別支援を必要とする
上記の加算ポイントは、すべての自治体に当てはまるものではありません。
加算ポイントも自治体独自で設けているところもありますよ。
保育園に入れるために偽装離婚をして、点数を稼ぐ人もいるくらいですよ。
それだけ保育園に入園することが難しい自治体もあるということですね。
点数のつけ方って?
分かりやすいように、品川区点数のつけ方の例を見てみましょう。
父・母・子どもの3人家庭で、父がフルタイム勤務・母が時短勤務しているとします。
現在は、認可外の保育施設に預けています。
この場合、就労条件から父に20点・母に16点がつきます。
また認可外保育施設に通っている加点が3点付くことになります。
この家族の点数は合計39点ということになりますね。
品川区の場合は両親が別に点数に入っていますが、自治体によっては低いほうの点数のみを見るところもあるのです。
また保育園に入りたい家庭は、一般的に両親ともにフルタイムで働いている人が多いです。
時短勤務だと4点少ないので、その時点で点数の差が生まれてしまいますよね。
けっこう1点の差で保育園に入れないということもありますので、その1点がとても大切なのです。
自分の住んでいる自治体の保育園しか入れないの?
公立私立保育園関係なく、基本は自分の住んでいる自治体の保育園にしか入ることができません。
幼稚園の場合、公立は上記と同じなのですが、私立の場合は自治体に関係なく選ぶことができますよ。
しかし以下の場合には、自治体が違っても入園が認められることがあります。
・現在保育園に通っていて隣の市町村へ転居するが、今まで通り園に通わせたい。
・通勤の都合で会社近くの保育園に通わせたい
こういった理由がある場合には、住んでいる役所で「広域入園」の手続きをしてもらうことになります。
現在保育園に通っていて隣町に転居するという場合は、比較的受け入れてもらいやすいでしょう。
しかし現在保育園に通っていないのに、新規で入りたいという2番目の場合は、入園を受け入れてもらうことができないこともあります。
それは会社のある市町村も、待機児童問題を抱えていることがあるからです。
住んでいる人も入れないのに、他の市町村に住んでいる人を入園させるわけにはいかないですよね。
そんな都合の良い話は、あるわけがありません。
保育園に預けて働きたい人は、いっぱいいます。
保育を必要としていて条件を満たしているのに、希望している人がみな入れるという状況ではないのです。
保育園に預けたいと思っていたけど、入れなかったから仕事を辞めたという人もいっぱい知ってします。
待機児童問題を国は取り上げて、何とか対策をしていますが、なかなか改善されていない現状がありますよね。
保育園入園資格条件は自治体によっても違ってくるので、妊娠中から自治体に問い合わせて情報を得ておくことが必要ですよ。