お正月には、親戚が集まっておせち料理を食べる人も多いのではないでしょうか。
何気なく食べていた、母が作ってくれていたおせち料理。
いざ作るとなると、何から始めればいいのやら・・・詰め方に決まりがあるの?など分からないことだらけですよね。
またお正月におせち料理を食べることには、深い意味があるそうです。
聞いたことがあるような気がするけど、あまり深く考えたことない人も多いかもしれません。
そんなわけですが、まずは、お正月のおせち料理の由来や意味について気になりませんか?
そこで今回は、お正月おせち料理の由来や意味、重箱への詰め方についてご紹介します。
おせち料理の始まりって?
おせち料理の始まりは、弥生時代だと言われているようです。
現代と違って、自給自足が当たり前の時代です。
日照り続きに、雨が降れば恵みの雨として、雷などの自然災害が起これば、神のお怒りだと信じられていました。
昔の人々は、生活の節々で神に感謝していました。
そこで、神様に供えた物を「節供(せっく)」というみたいです。
供えた物を料理したのが「節供料理」と呼んでいたみたいです。
自然の恵みに感謝し、作物の豊作や大漁などを神に願い、暮らしていたようですね。
時代は進み、今まで日本独自であったものが、少しずつ外国からの影響を受けるようになり、新たな変化や進化した物が増えてきました。
そんな中、中国から伝わった伝統が、日本のおせち料理と呼ぶきっかけになるのです。
祝い事の行事に宴を催すことを「節会(せちえ)」と呼び、杯を交わすなどされていたみたいですね。
節会(せちえ)では、神様にお供え物をしたり、人々に振舞われたりしていた料理「御節供(おせちく)」と呼ばれていました。
その言葉が略され、「おせち」と呼ぶようになったそうです。
その言葉が現代でも使われているのですから、おせち料理の歴史は古く、日本文化のつながりを感じることができ、深い意味があるということも納得ですね。
おせち料理の意味を知ろう
おせち料理は、保存が利く料理だと知られています。
これは、毎日忙しく、家の仕事をするお母さんがお正月くらい、のんびりできるようにという願いもあるのだそうです。
しかし、おせち料理に使われている素材や料理そのものに、願いが込められているのを知っていますか?
それぞれの意味を知っておくと、おせち料理をより身近に、感じられるかもしれません。
黒豆
黒には、魔よけの意味もあり、1年何事もなく無事に過ごせますようにと、無病息災の願いが込められているそうです。
田作り
昔は、乾燥させたいわしを田んぼの肥料として、使っていたようです。
その田んぼが豊作になったことから、毎年豊作になるようにと、豊作祈願の願いが込められているそうです。
紅白かまぼこ
かまぼこの半月の形が初日の出を表しているそうです。
赤は魔よけ、白は清浄や神聖を表し、紅白の色が縁起物とされているそうです。
伊達巻
「伊達」は、華やかさや派手さを表す言葉のようです。
伊達巻の渦巻きの形が巻物に似ていることから、文化の発展や学問成就を願いが込められているそうです。
栗きんとん
きんとんを漢字で「金団」と書きます。
金銀財宝を意味し、たくさんの富を得られるようにと、金運を呼ぶ縁起物です。
風水でも金運アップには、黄色の財布なんて聞いたことがありますよね。
昆布巻き
こんぶは、養老昆布=よろこぶという語呂合わせから、不老長寿のお祝いの縁起物です。
ちょろぎ
いつまでも、長く生きられますようにという願いが込められた長寿の縁起物です。
数の子
数の子は、ニシンの卵です。
ニシンは卵が多く有名なので、子宝や子孫繁栄を願う縁起物として食べられているそうです。
海老
海老の曲がった姿から、腰が曲がるまで長生きできますようにと長寿の願いが込められているそうです。
鯛
「めでたい」の語呂合わせから、おせち料理で食べられることもあるそうです。
祝いの席には、よく登場するお魚ですよね。
煮しめ
里芋や人参、ごぼうなどを一緒に煮た煮しめには、家族がいつまでも、仲良く暮らせるようにという願いがあります。
それぞれの野菜にも意味があるようです。
里芋は、小芋をたくさんつけるので、子宝に恵まれるように。
人参は、赤色から紅白のおめでたい意味。
レンコンは、穴の開いている様子から「遠い先のことまで見通すことができるように」。
ごぼうは、根をはることから、家族が1年安定して過ごせるように。
くわいには、「芽が出る」出世できますようにとの願いが込められています。
おせち料理の詰め方には決まりがある?
おせち料理は、重箱に詰めますよね。
お弁当のように見栄え良く詰めれば、それで良いというわけではないみたいです。
重箱が何段か積み重なっているのは、おめでたいことや幸せが、これから1年間、たくさん積み重なるようにとの願いからだといわれているそうです。
詰める品数も決まっているようです。
1段につき吉数である5,7,9種類の料理を詰めると、縁起が良いとされているそうです。
お弁当のように、見た目良く、詰めればよいという訳ではないみたいですね。
一の重・・・1段目の重箱
おとそを飲むための「祝い肴」、甘いものが中心の「口取り」を詰めます。
おせち料理といったら、これという定番が並んでいますね。
- 黒豆
- 田作り
- 紅白かまぼこ
- 伊達巻
- 栗きんとん
- 昆布巻き
二の重・・・2段目の重箱
二の重には、酢の物や焼き物を入れ、彩りを添えます。
お正月料理なので、見た目の華やかさも大切なんですね。
- 数の子
- 酢だこ
- ぶり
- 海老
- 鯛
三の重・・・3段目の重箱
三の重には、筑前煮やうま煮を入れます。
- 里芋
- 人参
- レンコン
- ごぼう
- くわい
おせちを詰めるコツって?
せっかく作ったおせち料理。
見栄え良く、きれいに詰めるコツをご紹介します。
形が崩れないものを先に
崩れやすいものは、後に入れましょう。
先に詰めると、ボロボロと崩れて台無しです。
まずは、形が崩れにくい、かまぼこなどを詰めましょう。
空いているところに、崩れやすいものをそっと入れると見た目が美しく、入れられるでしょう。
仕切りを上手に使おう
見た目が美しくても、それぞれの料理の味やにおいがうつってしまったら、残念ですよね。
おせち料理は、保存して毎日食べるので、詰めるときが肝心です。
バレンや仕切りを上手に使って、味やにおいがうつるのを防ぎましょう。
高さを均等にバランス良く揃えよう
おせち料理には、厚みがあるもの、薄いものそれぞれあります。
なかなか見た目良く、詰めるのも大変そうですが、高さを揃えることで、バランス良く詰めることができますよ。
薄いものは、重ねて盛るなど工夫して綺麗に整えましょう。
魚や海老の頭は左に?
おせち料理に限らず、どんな料理でも頭が左になっているそうです。
今まであまり意識をしたことは、ありませんでした。
漢字を書くときに左側から書きますよね。
それと同じで日本の礼法として決まっているようです。
おせち料理の意味を一つひとつ知ることで、お正月という行事を楽しむことできそうですね。
お正月は、おせち料理ばかりで、他のものが食べたいなんて、思っていた人も興味が湧いてきたのでは、ないでしょうか。
全部、おせち料理を作るのは、大変ですよね。
煮物や栗きんとんなどは手作り、他は売っているものを利用するなど工夫してみましょう。
1年の始まりに縁起物をたくさんいただいて、より良い1年にしましょう。
ちなみに、お正月については他にも記事がありますので、詳しくはこちらをクリックしてくださいね。